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5月6日(水)

私もちょこっと連休をいただき、久しぶりにのんびりすごせたGW。
酒バーKAZOEのまことさんから、
「「一献の系譜」の石井監督さんがいらっしゃるから一緒に呑まんけ?」
と、ありがたいお誘いをいただき、ふらっと行ってきました。
それはそれは、とってもとっても有意義な時間で、
監督と出会え、お話ができたことは、本当に幸せな時間でした

映画「一献の系譜」は、能登杜氏さんを追ったドキュメンタリー作品。
私も、先日見に行き、それはそれは大変な感動と感銘をうけたばかりで

蔵人時代の私の師匠である三盃杜氏さんはもちろん、
お世話になった杜氏さんが、たくさん出演されていて。
うれしい気持ちとか、懐かしい気持ちもありつつも、
蔵人時代のいろいろが思い出され、悔しい気持ちとか切ない気持ちとか、
いろんな想いがごちゃまぜになり、ただただ、涙な感じでした。
上映後、石井監督とちょっとだけご挨拶。

この時は、映画の余韻に浸りすぎ、監督にうまく感想を伝えられず・・・

そんな矢先に、監督と一緒にお酒を呑めるなんて!
これはいろいろお話を聞かねば!というわけで。
KAZOEに到着したら、結構なにぎわいの中、監督もいらして、さっそくかんぱーい

まことさんの計らいで、映画に登場された杜氏さんたちのお酒を始め能登杜氏さんのお酒がズラリ

開運、能登の白菊、宗玄、萬歳楽、遊穂、竹葉、などなど・・・。
なんともラッキーなことに、監督のお隣でお酒をご一緒させていただくことになり

撮影の裏話とか、杜氏さんたちの人となりとか、
おいしいお酒を呑みながら、たくさんのお話を伺い、楽しくて楽しくて。
寝ずの仕事をこなす杜氏さんたちを撮影するためには、撮影する側も寝ずの番なわけで、
そんな日々が本当にしんどかった~と本音も聞けたり。
男性社会で、女性として仕事していくことの大変さとか、共感できる部分も多々あり。
たくましくって、男らしい面もありつつ、とっても魅力的な方でした。
ああ、この監督さんやから、杜氏さんたちも、ありのままの姿をさらけだしたんやろうなあ、と。
監督のサバサバしつつも、核心をついてくるところなんかが、杜氏さんたちの心つかんだんかなあとか。
私の勝手な想像ですけど。
先日は、うまく伝えられなかった映画の感想も、監督にお伝えできました

映画のおかげで、私はとってもスッキリした気持ちで前に進むことができます、ありがとうございます、と。
映画の中で、どれだけ努力しても一流の杜氏になれるのは、ほんの一握りだ、
なんてナレーションがあり。
私も、必死こいて努力していたつもりだったけど、結局杜氏にはなれなかった。
なくなく杜氏になる夢をあきらめ、蔵人もやめることになり、本当に悔しくて悔しくてたまらんかった。
夢破れたこともそうだけれど、
真剣に私に酒造りの技術を指導してくれた杜氏さんや先輩方の期待に応えられなかったことが、
何よりくやしくてたまらんかった。
でも、映画見て、能登杜氏さんたちの酒造りは、受け継ぐべき後継者がちゃんといて、
それはやっぱり私ではなかったんだなと改めて思えた。
蔵人辞めて8年ほど経ち、今を前向きに生きることができるようになり、
酒造りはできないけど、日本酒を応援することで、酒造りを守ることはできるかなと思えるようになったし。
私が能登杜氏さんを好きな理由は、
能登の杜氏さんたちの、優しさとか酒造りに向き合う真摯な姿勢とか、
酒造りの技術以外のところの、人間臭い部分が、とっても魅力的だったから。
でもそれは、一緒に酒造りしたり仕事してないと、なかなかわからない部分もあったけれど、
「一献の系譜」では、そんな杜氏さんたちの魅力が、とても良く表現されていて、
私が伝えたいと思っていたことを、監督さんが全部伝えてくださった!と感激

石井監督、ステキな作品を、ありがとうございました

そんな想いを伝えることもできて、忘れられない素敵な夜になりました。
お誘いくださった、まことさんにもとっても感謝です。
日本酒って、味わうだけじゃなくって、そのお酒が造られた背景がおもしろい。
蔵元とか杜氏さんとかの人となりとか、造り中のエピソードとか。
私も、酒造りの経験を生かして、日本酒の魅力をアピールしていけたらいいな。
日本酒っておもしろいって思ってもらえて、少しでもおいしいって呑んでくれる人が増えますように。
それが、私が今できる、杜氏さんたちへの恩返しかなと思っています。
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